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自己破産で不動産を売却するのはいつ?破産前に売るメリットも解説

不動産売却ノウハウブログ

木下 純也

筆者 木下 純也

不動産キャリア35年

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自己破産で不動産を売却するのはいつ?破産前に売るメリットも解説

自己破産を考えたとき、マイホームの売却を検討するのが一般的な考えです。
土地や建物といった不動産は、売ることによってまとまったお金を手に入れることができ、債務の圧縮につながります。
では、不動産はどのタイミングで売りに出すべきなのでしょうか。
今回は自己破産における不動産売却のタイミングや、破産前に売るメリット、住宅ローン返済の有無によって売却方法が変わることについて解説します。
破産を検討しており、自宅を売ろうとお考えの方は、ぜひ参考になさってください。

自己破産で不動産売却をするタイミング

自己破産で不動産売却をするタイミング

まずは、自己破産で不動産売却をするタイミングについて解説します。

タイミング1:自己破産後に破産管財人が売る

タイミングとしてまず挙げられるのが、自己破産後です。
破産の手続きが開始されると、不動産などの高額な資産の処分権は、破産管財人に移転します。
そのため、ご自身が所有していたマイホームや土地は、勝手に売却できません。
破産管財人とは、破産者が財産を所有している場合に、裁判所が選任する者のことです。
一般的には弁護士が選任され、自己破産の妥当性を調査したり、財産を売却する権利が与えられたりします。
しかし、勝手に財産を取り上げられてしまうわけではありません。
破産管財人は自己破産をおこなう方の名義の財産を、なるべく高く売り、債権者に多く配当する必要があるからです。
土地や建物を売った利益は債権者に配当され、手続き完了後(破産決定後)のタイミングで、すべての債務が免除されることになります。
ちなみに、破産管財人による不動産売却では、裁判所に予納金を納める必要があります。
状況によって金額は変わるものの、負債の総額が5,000万円未満の場合、70万円が目安です。

タイミング2:自己破産前にご自身で売る

自己破産前にご自身で売ることも、一つのタイミングです。
個人が自己破産をする場合、不動産の状況によって破産管財人が選任されないケースがあります。
たとえば、売却価格が住宅ローンの残債を下回ってしまうオーバーローンの場合などです。
売っても債務が残る場合、一般的には手続きと同時に決定がおこなわれます。
もし自己破産前に売るのであれば、通常の不動産売却と同じように手続きを進めることになります。
破産前であれば、ご自身の意思で自由に財産を売ることが可能だからです。
ただし、抵当権者に対して、抵当権を放棄してもらう必要があります。
放棄してもらえない場合、最終的には競売にかけられてしまうでしょう。

自己破産をする前に不動産を売却するメリットと注意点

自己破産をする前に不動産を売却するメリットと注意点

続いて、破産前に土地や建物を売るメリットと、注意点について解説します。

メリット1:売るための費用を売却額に含めることができる

メリットとしてまず挙げられるのが、売るための費用を売却額に含めることができる点です。
土地や建物を売るときは、下記のようなさまざまな費用がかかります。

●仲介手数料
●登記費用
●住宅ローンの事務手数料
●印紙税
●譲渡所得税


仲介手数料とは、仲介を依頼した不動産会社に支払う費用です。
成功報酬となるので、取引が成立した場合のみ発生します。
登記費用は、不動産の名義変更(売主から買主)にかかる費用です。
また、住宅ローンが残っている場合は一括返済をおこなうため、一括返済にかかる事務手数料も必要となります。
印紙税とは、売買契約書に必要な税金です。
契約書に記載されている金額によって、納める印紙税の金額は異なります。
さらに、土地や建物を売って利益が生じた場合、譲渡所得税という税金も支払わなくてはなりません。
土地や建物は高額になりやすい財産のため、譲渡所得税は大きな負担となってしまうでしょう。
自己破産前に売ることにより、このような費用を軽減した状態で手放せるのがメリットです。

メリット2:高く売れる可能性がある

高く売れる可能性があることも、メリットの一つです。
先述のとおり、破産前に売る場合、通常の売却とほぼ同じように手続きを進めます。
競売とは違い、市場価格で売却しやすいので、高値での取引が期待できます。

メリット3:予納金や管財人との面談が不要になる

メリットとして、予納金や管財人との面談が不要になることも挙げられます。
裁判所が破産管財人を選任した場合、その者との面談が必要です。
中立な立場になって話をするため、ご自身の味方になってくれたり、寄り添って話を聞いたりしてくれるわけではありません。
厳しい者に当ってしまった方のなかには「面談が苦痛だった…」という声もあります。
また、先述のとおり、予納金の支払いも必要です。
経済的に厳しい状況で、数十万円の予納金を支払うことになるのは、大きな負担になるでしょう。
自己破産前に売ることにより、面談も予納金の支払いもなくなります。

注意点

破産前に土地や建物と売ると、多くのメリットがある反面、注意しなければならないこともあります。
それは、自己破産を検討しているのに不動産を売却すると、財産隠しに問われる恐れがあることです。
もし財産隠しとみなされてしまった場合、負債が免除されなくなってしまいます。
状況によっては詐欺罪に問われることもあるので、慎重に判断しなければなりません。
調査は破産の申し立てから、2年程度遡っておこなわれることになる点も。念頭に置いておく必要があります。

自己破産による不動産売却では住宅ローンが残っているか否かがポイント

自己破産による不動産売却では住宅ローンが残っているか否かがポイント

最後に、住宅ローンが残っているか否かで変わってくる、不動産売却の方法について解説します。

任意売却

住宅ローンが残っており、オーバーローンの状態になる場合は、任意売却を検討します。
任意売却とは、住宅ローンが残るマイホームを、金融機関の合意を得て売る方法です。
金融機関から融資を受けて土地や建物を購入している場合、金融機関がその不動産に対して抵当権を設定します。
抵当権とは、土地や建物を担保に設定する権利です。
万が一返済が不可になったり、滞納してしまったりした場合、担保にしている土地や建物を売って債権を回収します。
抵当権が設定されている限り、その不動産を売ることはできません。
抹消の条件が住宅ローンの完済なので、売る場合はまず財産をゼロにする必要があります。
しかし、オーバーローンで自己資金がない場合、完済するのは難しいといえるでしょう。
そのようなとき、任意売却をおこなえば、完済できない状態でも売ることが可能になります。

通常の不動産売却

住宅ローンが残っていても、売却価格が残債の金額を上回っているアンダーローンであれば、通常の売却と同じように売ることが可能です。
査定をおこなったり販売活動をおこなったり、買主と売買契約を締結したりして、最終的に決済と引き渡しをおこないます。
自己破産に関する手続きは、基本的には不要です。
ただし、売って得た利益を、遊びや生活費などに使わないようにします。
調査によって、破産関連の費用以外に使ったことがわかれば、破産が認められない恐れがああるからです。
認められなければ、債務を負うことになるので、注意点の一つとして押さえておいてください。

まとめ

自己破産による不動産売却のタイミングは、破産前にご自身で売るか、破産後に破産管財人が売るかのどちらかになります。
破産前にマイホームを売ると、さまざまなメリットがある反面、財産隠しと判断される恐れがあるので注意が必要です。
住宅ローンが残っておりオーバーローンの場合は任意売却を、完済できるのであれば、通常の売却と同じように売ることができます。


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