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相続したマンションの売却方法は?仲介の流れを初心者にもわかりやすく解説

相続・空き家

木下 純也

筆者 木下 純也

不動産キャリア35年

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親から相続したマンションを手にしたものの、売却の方法や流れがよくわからず、不安を感じていませんか。
「まず何から始めればいいのか」「仲介と買取はどちらが良いのか」「相続ならではの手続きや税金はあるのか」など、次々と疑問が出てくるものです。
そこで本記事では、相続したマンションを仲介で売却する場合を中心に、全体の流れから具体的な手続き、税金や申告のポイントまでを整理して解説します。
この記事を読み進めることで、複雑に感じやすい相続マンションの売却手順を、最初から最後までイメージできるようになります。
ご自身だけで抱え込まず、まずは全体像をつかむところから、一歩ずつ整理していきましょう。

相続したマンション売却の全体像

相続したマンションを売却する方法は、大きく分けて仲介と買取があります。
仲介は時間をかけて買主を探す分、高値で売却できる可能性があり、売却価格から仲介手数料などの費用を差し引いた金額が手元に残ります。
一方、買取は不動産会社などが直接買主となるため、価格は仲介より低くなる傾向がありますが、早期に現金化しやすく、確実に売却できる点が特徴です。
このように、売却方法ごとの特徴を理解したうえで、相続人の事情に合った手段を選ぶことが大切です。

相続したマンションの売却では、一般のマンション売却にはない相続特有の手続きが必要になります。
具体的には、遺言書の有無の確認や相続人の確定、遺産分割協議を行ったうえで、相続登記による名義変更を済ませてから売却に進むのが基本です。
名義が被相続人のままでは、売買契約の締結や所有権移転登記ができず、買主への引き渡しも行えません。
また、相続税の申告が必要な場合には、相続発生から原則10か月以内という期限もあるため、売却の検討と並行して手続きを進めることが重要です。

相続したマンションの売却を検討すべきタイミングとしては、管理費や固定資産税などの負担が大きい場合や、将来住む予定がない場合などが挙げられます。
売却前には、相続人間で売却方針と代金の分け方を話し合っておくことに加え、登記簿や固定資産税評価証明書を確認し、権利関係やおおよその評価額を把握しておくと安心です。
さらに、マンションの管理状況や修繕履歴、管理規約なども確認しておくことで、後の査定や売買契約を円滑に進めやすくなります。

項目 内容 確認の目的
売却方法の選択 仲介か買取か検討 価格とスピードの整理
相続関係の整理 相続人確定と遺産分割 トラブル防止と名義確定
物件と費用の確認 登記情報と評価額把握 売却方針と負担の把握

仲介で売却する前に行う相続手続きと準備

相続したマンションを仲介で売却する前には、まず相続手続きの全体像を押さえておくことが大切です。
具体的には、遺言書の有無を確認し、相続人を確定したうえで、遺産分割協議を行うという流れになります。
遺産分割協議は、法律で定められた相続人全員が参加して、不動産を含む遺産をどのように分けるか話し合う手続きとされています。
この協議でマンションを誰が相続するか、売却して代金を分けるのかといった方針を決めておくことが、その後の売却を円滑に進めるための重要な土台になります。

次に、遺産分割協議で取得者や方針が決まったら、相続登記(所有権移転登記)を行う必要があります。
相続登記は、相続により不動産の所有権を取得した人を、法務局の登記簿上で正式な所有者として記録する手続きです。
令和6年4月からは、不動産を相続した場合の相続登記が義務化され、相続人は所有権の取得を知った日から3年以内などの期限内に申請しなければならないとされています。
名義変更を済ませておくことで、売買契約書や登記手続きの名義が統一され、仲介による売却の際に手続きが滞りにくくなるという実務上の利点もあります。

あわせて、仲介で売却する前には、マンションに関する基本的な情報を整理しておくことも重要です。
具体的には、固定資産税評価額の確認や、市場価格の目安を把握しておくことで、売り出し価格の検討がしやすくなります。
また、管理規約や長期修繕計画、管理費・修繕積立金の状況、滞納の有無など、管理状況を事前に確認しておくと、購入希望者からの質問にも落ち着いて対応できます。
このような準備を進めておくことで、仲介会社との打ち合わせや、実際の売却活動をスムーズに進めやすくなります。

準備項目 主な内容 確認の目的
相続関係の整理 遺言書有無・相続人確定 遺産分割協議の前提確認
相続登記の検討 名義変更手続き準備 売買契約と登記の円滑化
マンション情報の把握 評価額・管理状況確認 価格設定と説明の準備

相続したマンションを仲介で売却する具体的な流れ

相続したマンションを仲介で売却する場合は、まず査定を受けて、おおよその売却価格の目安をつかむことから始まります。
査定結果や周辺の成約事例などを踏まえて売り出し価格を決め、媒介契約を締結したあとに広告や情報公開といった販売活動が開始されます。
また、相続特有の事情がある場合でも、基本的な流れは一般的なマンション売却と同様であることが、多くの解説で示されています。

次に、購入希望者からの問い合わせが入ると、内見の日程調整や案内が行われます。
内見を経て購入希望者が具体的な条件を提示したら、価格や引き渡し時期、付帯設備などについて交渉し、合意内容を売買契約書にまとめます。
売買契約では、手付金の受領、契約解除の条件、残代金支払い方法などを明確に定め、そのうえで契約締結から決済・引き渡しまで進めるのが一般的です。

売買契約締結後は、残代金の決済日までに、抵当権抹消や必要書類の準備、引っ越しや室内の片付けなどを済ませておきます。
決済当日は、金融機関や関係者が一堂に会し、残代金の受領、登記申請、鍵の引き渡しを同時に行うのが通例とされています。
この段階で仲介手数料や登記関連費用などの諸費用を支払い、残った売却代金を相続人間で分配することで、一連の売却手続きが完了します。

段階 主な内容 注意点
査定・価格決定 査定結果と相場確認 相続登記完了確認
販売活動 広告掲載と内見対応 室内整理と印象向上
契約・引き渡し 売買契約と決済実行 諸費用と書類事前準備

相続マンション売却で必須の税金・申告と注意点

相続したマンションを売却すると、多くの場合「譲渡所得税」と「住民税」がかかります。
これらは売却代金そのものではなく、「売却価格から取得費と譲渡費用を差し引いた利益(譲渡所得)」に課税される仕組みです。
また、状況によっては「印紙税」や「登録免許税」が関係することもあります。
まずは、どのような税金が関わるのか全体像を押さえておくことが大切です。

次に重要なのは、譲渡所得の計算に用いる「取得費」と「譲渡費用」の考え方です。
相続マンションの取得費には、被相続人が購入したときの代金や仲介手数料、登記費用、リフォーム費用などが含まれますが、資料が残っていない場合は売却価格の5%を取得費とみなす「概算法」を用いることがあります。
また、仲介手数料や測量費、契約書の収入印紙代などは「譲渡費用」として差し引くことができます。
さらに、所有期間が5年を超えるかどうかで税率が大きく変わるため、被相続人が取得した時点からの通算期間を確認することも欠かせません。

売却後は、原則として確定申告が必要です。
売却した年の翌年2月16日から3月15日までに、譲渡所得を計算して所得税と住民税を申告・納付します。
この際、相続税を納めている場合には、その一部を取得費に加算できる「相続税額の取得費加算の特例」を利用できる可能性がありますが、適用できる期間が定められているため、売却時期の検討が重要です。
また、「居住用財産の3,000万円特別控除」などの特例は要件が細かく、適用の可否で税額が大きく変わるため、早めに専門家へ相談しながら進めることが望ましいです。

項目 主な内容 注意点
関わる税金 譲渡所得税・住民税 利益に対して課税
取得費・譲渡費用 購入代金や仲介手数料 資料保存と概算法確認
特例・控除 取得費加算や特別控除 適用期限と要件の確認
確定申告 翌年2月16日〜3月15日 申告漏れと遅延に注意

まとめ

相続したマンションの売却は、一般の売却よりも相続手続きや税金など確認すべき点が多く、全体の流れを知ることが大切です。
遺言書の有無確認や相続人の確定、相続登記を済ませることで、仲介での売却もスムーズに進めやすくなります。
査定から売り出し価格の決定、内見対応、契約、決済・引き渡しまでのステップを事前に理解しておくと安心です。
さらに、譲渡所得税や住民税、確定申告のポイントも早めに把握し、不明点は専門家へ相談しながら、安全で納得のいく売却を目指しましょう。

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