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相続税が二割加算となる条件について!二割加算の計算方法や注意点も解説

相続・空き家

木下 純也

筆者 木下 純也

不動産キャリア35年

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相続税が二割加算となる条件について!二割加算の計算方法や注意点も解説

この記事の執筆者

木下 純也

木下 純也

豊中市の売却担当エージェント

業界歴:35年以上
売買実績:3,000件以上
保有資格:宅地建物取引士

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遺産を受け継ぐ相続人によって、相続税は、税額が二割加算となるケースがあります。
相続税は、基本的に現金による一括納付であるため、二割加算に該当するのか、該当した場合はいくら準備が必要かなど不安に感じられることも少なくないでしょう。
そこで今回は、相続税の二割加算についての概要や計算方法、二割加算に関する注意点を解説します。

相続税の二割加算とは?対象者となるケースも解説

相続税の二割加算とは?対象者となるケースも解説

被相続人から見て、どのような血縁関係にある場合、適用される制度なのでしょうか。
まずは、相続税の二割加算とは、どのような制度なのか概要や対象者から解説します。

相続税の二割加算とは?

相続税の二割加算の制度とは、相続財産を受け継いだ相続人のなかから特定の人が支払う相続税に、納税額の2割にあたる金額がプラスされる仕組みです。
該当する条件は、配偶者ではなく、被相続人の一親等の血族以外が、対象となります。
また、養子縁組を組んでいる、被相続人の孫も対象です。

適用される理由

特定の相続をした人に、二割加算が適用される理由は、納税の均衡を保つことが理由となっています。
配偶者と1親等の血族は加算の対象にはなっていませんが、それ以外の人が相続をする場合には偶然性が高いと考えられます。
そのため、被相続人から見た血縁関係の近さや、血縁関係の有無を考慮し、納税額が同額とならないように調整するものです。
また、被相続人の孫が相続をする場合、子世代の相続税が1回免れるケースもあるため、納税の負担の調整が図られています。

非対象者と対象者

相続税の二割加算について知る際、対象者だけでなく、非対象者もあわせて確認すると理解がしやすいです。
非対象者
基本的な非対象者とは、被相続人の配偶者と、被相続人から見て1親等にあたる父と母、子です。
そのほかにも、子の代襲相続人が含まれます。
代襲相続は、被相続人が死亡した時点で、すでに相続人であったはずの方が死亡している場合、すでに死亡している相続人だった方の子などが相続人になるものです。
たとえば、被相続人の長男が先に死亡していた場合、孫は2親等にあたりますが、代襲相続人であるため二割加算されません。
また、養子は1親等ですが、孫以外の他人が養子縁組をした場合であれば、非対象者となります。
孫以外の養子の代襲相続人も、二割加算の対象とはなりません。
対象者
適用される対象は、2親等にあたる兄弟や姉妹、3親等となるおい、めいになります。
また、孫については、ケースによって該当するかが異なるため、注意が必要です。
孫が対象者となるケースとは、被相続人が養子縁組により、孫を養子にしているケースです。
養子にした孫は1親等となりますが、加算される対象となります。
しかし、被相続人が死亡したときに、すでに孫養子の親(被相続人の実子)が亡くなっている場合、孫養子は代襲相続人として扱われます。
代襲相続人となる孫養子については、二割加算の対象外です。

相続税を計算して求める二割加算!計算手順をご紹介

相続税を計算して求める二割加算!計算手順をご紹介

被相続人の遺産を受け継いだ人が支払う相続税ですが、二割加算の対象となった場合の負担額は気になるところです。
ここでは、二割加算される場合の相続税の計算方法について解説します。

計算式と計算方法

相続税の二割加算の対象となった方は、加算される金額を「対象者の相続税額×20%」の式で求めることが可能です。
仮に、100万円の相続税額であった場合、対象となっていると、さらに20万を支払うことになります。
二割加算される場合の計算方法は、相続税を求めてから、対象者の二割加算をおこないます。
具体的には、手順①基礎控除を差し引いた課税遺産総額を求め、手順②相続税の総額を計算、手順③相続する各自の相続税額を計算する流れです。
最後に、手順④として、対象者に2割の加算をします。

二割加算するまでの計算の流れ

計算の流れが分かりやすい例として、相続財産が1億円で、相続人に配偶者と子1人、孫養子1人がいた場合で試算してみます。
手順①基礎控除を差し引いた課税遺産総額を計算
相続税は、基礎控除額が設けられており、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で割り出した金額を正味の遺産額から差し引くことが可能です。
試算例の場合は、3,000万円+(600万円×3人)となるため、基礎控除額は4,800万円です。
相続財産の1億円から、この基礎控除額を引くと、課税遺産総額は5,200万円とわかります。
相続税は支払い額も高くなりがちで、加算される場合には負担も増すため、計算の際には、基礎控除額を忘れずに差し引くようにしましょう。
手順②相続税の総額を計算
相続人等それぞれの取得分に税率を乗算する前に、課税遺産総額を法定相続分で分割し、合計した総額を求めます。
配偶者の場合は、5,200万円×1/2×税率15%-控除額50万円で計算した340万円が相続税です。
子と、孫養子は、5,200万円×1/4×税率15%-控除額50万円の計算式となり、それぞれ相続税は145万円となります。
3人の税額を合計して、相続税の合計は630万円とわかります。
税率や控除額については、国税庁のHPで確認することが可能です。
手順③相続する各自の相続税額を計算
相続税額の総額を求めたあとは、本来の取得割合にそって、按分する計算が必要です。
例として、遺産の配分は配偶者が1/5、子と孫養子のそれぞれが2/5であるとします。

配偶者は、630万円に1/5を掛けて相続税は126万円、子と孫養子の計算は630万円に2/5を掛けて、それぞれ252万円と分かります。
手順④対象者に2割の加算
ここまでで相続税の計算は済んだため、最後におこなうのが、対象者の二割加算の計算です。
この場合は、孫養子にのみ対象者となり、加算分は252万円に20%を掛けた50万4,000円となります。
加算分と252万円を足し、孫養子が支払う相続税は302万4,000円です。

加算税に気を付けたい!相続税の二割加算の注意点を解説

加算税に気を付けたい!相続税の二割加算の注意点を解説

相続税の負担が大きくなる二割加算ですが、孫の養子縁組を検討する際などに、気を付けたい注意点がいくつかあります。

加算せずに相続税を申告した場合

まず挙げられる注意点は、相続税の二割加算せずに申告した場合に、ペナルティとなる加算税や延滞税が生じるリスクです。
たとえば、税務調査により二割加算がされていないと判明した場合、納税額の10%の加算税がかかります。
追加納付税額が、50万円、もしくは期限内に申告した税金のいずれか多い金額を超える部分には、15%の加算です。
加算税や延滞税のほかにも、申告漏れの際には過少申告税、不正があった場合には重加算税なども注意点となるため、正しい申告が大切です。

孫との養子縁組

養子になると、第1順位の法定相続人に該当し、基礎控除額もアップするため、養子縁組をして税対策とされるケースがあります。
その際、養子となる人が婿養子や再婚相手の連れ子であれば加算の対象にならないものの、孫と養子縁組するときには、二割加算の対象となることが注意点です。

相続放棄をするケース

相続放棄は、被相続人の遺産をすべて相続せずに放棄することです。
注意点としては、相続放棄をするケースでも、生命保険金と死亡退職金は受け取る場合があります。
生命保険金や死亡退職金は生前の財産ではないものの、みなし相続財産として扱われ、相続税がかかることが注意点です。
また、相続放棄した人により二割加算の適用も異なり、1親等の血族であれば、放棄しても加算はありません。
代襲相続人となる孫が放棄すると、二割加算の対象となります。

まとめ

相続税の二割加算は、納税の均衡を保つために、遺産を相続した特定の人に相続税が加算される制度です。
気になる加算額は、相続税を求めてから、対象となる方は、相続税額と二割加算の金額を足せば納付額も把握できます。
加算が必要な場合に申告をしないと、加算税や延滞税などもかかる可能性が注意点であるため、事前に対象となるかを確認し、正しく申告しましょう。


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