相続で固定資産税がかからない土地とは?相続税の必要性と処分方法も解説

相続・空き家

木下 純也

筆者 木下 純也

不動産キャリア35年

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相続で固定資産税がかからない土地とは?相続税の必要性と処分方法も解説

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木下 純也

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豊中市の売却担当エージェント

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保有資格:宅地建物取引士

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土地は不動産の一種であり、固定資産税がかかりますが、なかには固定資産税がかからない土地も存在します。
どのような特徴があると固定資産税がかからないのか、相続税も負担しなくて良いのかなど、さまざまな点が気になる方もいるでしょう。
今回は、固定資産税がかからない土地とは何か、相続税の申告の必要性や処分方法と併せて解説します。

相続で固定資産税がかからない土地とは

相続で固定資産税がかからない土地とは

相続が発生しても固定資産税がかからない土地とは、課税標準額や所有者など4つの条件に1つでも当てはまった土地を指します。

課税標準額が免税点未満

土地の課税標準額が固定資産税の免税点を下回ると、固定資産税がかからない土地となります。
免税点とは、税金の負担が生じるか否か判断するための基準です。
土地は課税標準額が30万円未満であれば免税点の範囲内に含まれるため、税負担は生じません。
なお、同じ市区町村内に複数の土地があるケースでは、課税標準額を合計した金額を基準として固定資産税がかからない土地の対象になるか判断されることも覚えておきましょう。

固定資産税がかからない土地の条件②国が所有する土地

国が所有する土地は、固定資産税がかからない土地に該当します。
都道府県および市区町村など、所有者が地方自治体である土地も同じく非課税対象となり、固定資産税を納める必要はありません。
固定資産税がかからない土地の具体的な例としては、公立学校や役所、公園に病院などが挙げられます。

固定資産税がかからない土地の条件③地方税法が定める土地

固定資産税がかからない土地には、地方税法が定める土地が含まれます。
たとえば、保安林や国有林、墓地などは公的性質が強く、地方税法により物的非課税の土地と判断されるため固定資産税はかかりません。
ただし、固定資産税の負担は生じない反面、相続するにあたり一般的な土地と同様の手続きが必要である点も確認しておきましょう。

固定資産税がかからない土地の条件④公共道路に接する土地

固定資産税がかからない土地に該当するか否かは、土地と接する道路でも異なります。
土地に面しているのが公共の道路であり、不特定多数の方々が通行などの目的で土地を利用しているなら、固定資産税の納付対象外になる可能性があります。
固定資産税がかからない土地と判断されるのは、通行などを理由に不特定多数の方が利用する土地は公共の土地とみなされるためです。
なお、土地に面した道路が公共のものではなく私道であるケースも、不特定多数の方が通行に利用していることがわかれば固定資産税は発生しません。

固定資産税がかからない土地は相続税の対象になるか

固定資産税がかからない土地は相続税の対象になるか

固定資産税がかからない土地だとしても相続登記の手続きは必要であり、なおかつ相続する財産の金額次第では相続税の申告も必要になります。

相続登記とは

相続登記とは、土地や建物など相続する不動産の名義を変更する手続きで、2024年4月より義務化されました。
固定資産税がかかる・かからないに関わらず、ほかの土地と同じく相続人どうしで遺産分割協議をおこない、話し合いの結果をもとに相続登記を済ませます。
申請書類を作成して不動産を管轄する法務局に提出する必要がありますが、必要書類の取得および申請書類の作成は煩雑なため、司法書士への依頼がおすすめです。

相続税の申告が必要になるケース

固定資産税がかからない土地が相続税の申告対象になるのは、相続する遺産の総額が相続税の基礎控除額を上回るケースです。
遺産総額には被相続人が遺した預貯金や不動産のほか、固定資産税がかからない土地も含みます。
なお、預貯金や固定資産税がかからない土地など遺産総額を計算した結果、基礎控除額を下回る金額であるケースは相続税が発生しないため、申告の必要もありません。
相続税の申告の必要性を左右する相続税の基礎控除額は、以下の式を用いて計算します。
基礎控除額 = 3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)
相続人が1名なら3,600万円、2名では4,200万円、3名になると4,800万円になるなど、1名増えるたびに600万円増額される仕組みです。

知らないうちに固定資産税がかからない土地を相続するリスク

固定資産税がかからない土地の相続で注意したいのが、気付かないまま土地を相続するケースです。
固定資産税がかからない土地は納税通知書の送付対象から除外されるため、相続したこと自体把握できないことは珍しくありません。
万が一にも、固定資産税がかからない土地を相続したことに気付かないままでいると、相続税の申告期限を過ぎてしまうおそれがあります。
申告期限は、被相続人が死亡した事実を認識した日の翌日から数えて10か月以内であり、この期限内に相続税の申告および納付が必要です。
期限を過ぎて相続税を納めることになると、無申告加算税がプラスされ、納税総額の5~10%を罰金として納めることになります。
固定資産税がかからない土地を相続する可能性がある方は注意しましょう。

相続した固定資産税がかからない土地の処分方法

相続した固定資産税がかからない土地の処分方法

相続した土地が不要であるなら、処分を検討したほうが良いでしょう。
一般的に固定資産税がかからない土地は価値が低く、売却を依頼しても不動産会社に断られる可能性があります。

相続土地国庫帰属制度を活用した処分方法

相続土地国庫帰属制度とは相続した土地を国の所有物にする制度で、2023年4月から開始されました。
崖や土壌汚染、埋設物などがなく、権利に関する争いが生じていないなど条件を満たした土地を国に帰属させられます。
制度を利用するには固定資産税がかからない土地の管理費10年分に相当する金額の支払いが必要で、市街地では200㎡あたり約80万円が目安とされています。
大まかな管理で十分な原野などは約20万円で処分可能です。

隣地所有者に売却する処分方法

売却による処分を望むなら、低廉な価格を設定して隣地所有者へ売却する方法が有効です。
隣地所有者からすると隣の土地を取得すれば土地面積が広くなり、土地の価値が高まる可能性があるため、前向きに検討してもらえる可能性があります。
隣地所有者が誰か調査するには、法務局が管理する公図から隣地の地番を探し、地番を指定したうえで登記簿謄本の発行を依頼すれば特定可能です。
登記簿謄本に記載されている隣地所有者の住所へ手紙を出し、譲渡したい旨を伝えて返信を待ちましょう。

寄附採納申請による処分方法

不要になった土地を処分するなら、寄附採納申請を通じて土地の放棄手続きを実施するのも良いでしょう。
寄附採納申請とは自治体に対し、土地の相続権を放棄して自治体へ与える旨を伝え、その自治体が寄附申請を受理すると成立となる契約を指します。
寄附採納申請をおこなうには、まず自治体と事前に話し合い、必要であれば工事の施工願を申請して承認を得る必要があります。
工事が完了し検査を受け、分筆登記を終えたら寄附申込書および用途廃止申請書を提出し、有財産譲与申請書など必要書類を提出しましょう。
続けて登記簿の提出を終えれば手続き完了となり、不要になった土地の処分が可能です。

まとめ

固定資産税がかからない土地とは、課税標準額が30万円未満などの条件を満たした土地を指します。
相続対象の遺産総額が基礎控除額を超えると相続税が発生しますが、固定資産税がかからない土地は納税通知書が届かないため対応には注意が必要です。
土地が不要であるなら隣地所有者に売却するなど、処分も検討しましょう。


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